『人が伸びれば会社も伸びる』
コーチの黒田晴美です。
コーチングセッションの中で
「もし、何も制限がないとしたら、どうしますか?」
「もし、絶対失敗しないとしたら、どうしますか?」
「もし、お金も時間も状況も問題ないとしたら、何をしたいですか?」
「もし、誰も反対しないとしたらどうしますか?」
というような質問をすることがあります。
これは『破壊的な質問』ともいいますが、
何を破壊するのかというと、
これまでのその人の「枠」や「思い込み」です。
その「枠」や「思い込み」は
どうやってできたかというと
その人のそれまでの経験や体験からではないでしょうか。
その人が今までに実際に
経験、体験してきたことですから、
「できた」ことにしても
「できなかった」ことにしても
納得感があります。
けれど、その経験は
意外と役に立たないかもしれません。
経験は意外と役に立たない
なぜ、経験が役に立たないのか。
それは限られた範囲の中だけの
合理性だからです。
お酒を呑む人の話を例にしましょう。
Aさんの同期、Bさん、Cさんはお酒が大好きです。
Aさんからすると、
「私の周りの人はみんなお酒が大好きだ」(100%)
ということになります。
これにDさんが加わります。
Dさんはお酒を飲みません。
Aさんからすると、
「私の周りの人は、お酒が好きな人が多い」(66%)
ということになります。
Aさんの部署には
Aさん以外に10人の人がいます。
この中で、お酒を飲む人は
Bさん、Cさんだけです。(20%)
もし、Aさんが、
部署の懇親会の幹事をつとめることになったら、
「みんな、お酒が好きでよく飲むから
飲み放題つきのコースにしようよ」
なんてことになるかもしれませんね。
これは、極端な例かもしれませんが、
似たようなことは職場でも起こっているかもしれません。
こういったことは、
確率の正しく認識してくれません。
確率の誤認識とは
・条件付き確率と条件なし確率を区別できない
・与えられた情報の影響力を正しく認識できない
・情報を与えられたことすら認識できない
ということです。
そうして、
真の情報ではなく、
人間心理が判断に影響力を持つことになります。
こういった人間の限定合理性を前提として
経済について考える動きのことを
『行動経済学』といいます。
コーチングのセッションの中で
相手の中で勝手に作られている枠(制限)
・金銭的問題
・失敗への不安
・抵抗勢力
・権限がないこと
・余裕のある時間とお金
・実践力、行動力
を外してみると、
より視野がひろがって
適切な判断ができるようになっていきます。
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